第255回 言葉遣い

ある新聞の記事を読んでいて、学校の職員室で次のような会話がなされていることを知り、子どもたちの国語の環境に不安を覚えました。

「遠足、雨で延期になりそうだよ。」「マジか。」

「書類の提出期限、今日だったよね。」「ヤバい、忘れてた。」

さらに、次のような会話もあるようです。

「○○さんの絵、メチャクチャいいね」「メッチャ、いけてるよね。」

これらの会話は、若い先生方だけでなく、学校をけん引する立場にある中堅教員の中でも行われているとのことです。このような言葉を使うと、子どもとの距離が縮まるような気になるので、使われるのでしょうか。

言葉遣いが丁寧で、敬語も上手に使える人は、人格的にも尊敬されると思います。また、美しい言葉遣いを聞いた子どもたちは、それを真似することで語彙も豊富になり、国語力もアップしていくと思われます。家庭内や塾内で、もし子どもが「メッチャ、ヤバい!」などの言葉を発したときは、「それでは何のことかわからないので、そこのところを詳しく説明してくれないかな」などと、もっと子どもから言葉を引き出してあげることも大切かもしれません。