健康情報は信頼できる?

巷には,健康に関する情報が溢れています。ある一流のテニスプレイヤーは,小麦などを原材料とする食品を避ける「グルテンフリー」の食事をするようにしたところ成績が急上昇しました。すると,その食事を真似た「グルテンフリーダイエット」なるものが瞬く間に広がりました。
ただし,このような風潮には注意が必要なようです。それは欧米人と日本人の体質の違いです。欧米人の中にはグルテンアレルギーの人が多くいますが,日本人には少ないようです。その事実を知らずに,アレルギーを持たない日本人がグルテンを過度に避けると,食物繊維などが不足して,むしろ太りやすくなるのです。

また,日本人を含む東アジア人は,欧米人と比べ内臓脂肪がつきやすい体質だそうです。そのため糖質(果糖)を多く含むスムージーなどを毎日摂取すると,内臓脂肪のつき過ぎで生活習慣病を引き起こしやすいようです。

さて,皆様はお茶やコーヒーを一日何杯くらい飲まれるでしょうか。それらに含まれるカフェインは,脳の神経を興奮させることで集中力を高めるとともに,疲労感を消してくれる効果があると言われています。私自身はその効果を信じて,朝食後にコーヒーを一杯だけ飲むようにしていますが感覚的な変化はあまり感じられません。むしろそれ以上飲むと,逆に体調がすぐれなくなります。

実はこの文章は「最新 欧米人とはこんなに違った日本人の『体質』」奥田昌子著<講談社(ブルーバックス)>のダイジェスト文を参考に書いていますが,それを読んで上記のことに合点がいきました。

日本人の場合,カフェインによって不快な症状が起きやすいタイプの遺伝子を持つ人がなんと半数にのぼり,四人に一人はカフェインを150mg摂取するだけで不安定な気持ちになるようです。(これは玉露1杯,コーヒー1杯に含まれる量です。)一方,欧州系やアフリカ系でカフェインが体質に合わない人は少数派だそうです。これを知って,私自身がコーヒーを求めない体質であることに合点がいくと共に,巷に広がっている健康に関する情報を鵜呑みにしてはいけないなと痛感しました。