第529回 100年生きる食事術
慶応大学医学部を卒業し,渡米してハーバード大学,スタンフォード大学に留学し,留学中に書いた論文が雑誌『ネイチャー』や『サイエンス』に掲載されるなどした,世界的な眼科の名医がおられます。その方が梶原一人(かじわら・かずと)氏です。健康オタクを自認する私は,梶原氏が最近書かれた『100年生きる食事術』という書籍を読んでみました。「眼科の先生がなぜ食事の本を?」と訝しく思う方もおられると思いますが,眼科を含むあらゆる病気の源は食事にあるからです。
体にとって大切な臓器としては心臓や腎臓などがありますが,最も大切な器官は「血管」です。血管が丈夫でしなやかであれば,どんな臓器も健康に働くことができます。しかし,血管が細くなったり,硬くなって傷んでしまえば,目の不調をきたしたり,耳も遠くなります。さらに,脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。
さて,あらゆる病気のうち,特に気を付けたいのは糖尿病です。糖分の摂り過ぎなどの食事がずっと続くと,慢性的に血液中の中に糖分がドロドロになって流れます。それが血管の内側にベタベタと付着し,徐々に細胞表面のタンパク質と結びつき,血管をボロボロにしてしまいます。
最近私の尊敬する先輩が,脳梗塞でアッという間にお亡くなりになりました。その先輩は糖尿病をかかえていながらも食事には無頓着で,甘いものをよく食べておられたようです。糖尿病が原因で血管がもろくなり,それが脳梗塞の引き金になったのでしょうか。
私自身は「100年生きる!」ことに積極的に挑戦したいと思っていますので,健康維持に関する本はかなり読んでいます。この本はその中でも特に説得力があり,すぐに実践できる本だと感じました。私と同じく「100年生きる!」を目指しておられる方には,ぜひご一読をお勧めします。
