第502回 人生は手漕ぎのボート

先日,30年余りにわたりお世話になり先輩として尊敬してきた大手塾の先生がお亡くなりになりました。急なご逝去でした。先生はとてもエネルギッシュな方で,塾の運営のみならず,地域の活性化への貢献,趣味のスポーツと多岐にわたって活動されておられました。あまりに突然のことだったので,色々なことを思い出しながら,何日かボンヤリしてしまいました。

そんな時,倫理法人会のある研究員の方が書かれた文章を思い出し,再読しました。それは次のような一文です。

「人生はボートを漕いでいる姿に例えられます。過去を押しやりながら,見えない背中の方に向かって進んでいるのです。」

下手な絵で恐縮ですが,その文章をわかりやすいイメージとして捉えられるように,次のような図を描いてみました(笑)。
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人生や今行っている仕事は,将来どうなるのか未知数のため,とても不安に感じます。また,それらは図のように進行方向に対し背中を向けてオールを漕ぐというスタイルをとっているために,いつ岩などにぶつかるやも知れず,たえずビクビクします。だからといって過去の方向ばかりに目をやって,オールを漕ぐことを怠っていれば,ボートは彷徨うばかりです。そのような状況では,いっこうに人生は好転しないことでしょう。だからこそ将来への不安や,変えようのない過去の思いを振り切って,未来に向けて力強くオールを漕ぎ出すことが大切なことになるのでしょう。

私自身もそのような教訓を心に描いて,今現在を精一杯生き抜いていこうと,心を新たにしました。