第488回 EV(電気自動車)の将来
皆さんはEVに乗ったことがありますか。私は京都でEVのタクシーに乗ったことがあります。
「乗り心地は?」と言えばフワッとして何とも不思議なものでした。特に、EVではエンジンブレーキというものがないためか、減速時などにかなり違和感を感じました。
その後いろいろEVについて調べてみると、ガソリン・エンジンからEVへの移行は単なる動力源の話ではないようで驚きました。それはSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)とよばれるもので、車の機能や性能がソフトウエアによって決められてしまう技術です。これによると、アクセルやブレーキのような「車の基本性能」までがソフトウエアでコントロールされてしまうのです。言い換えれば、車がスマホ化しているのです。
ガソリン・エンジンでいえば、運転者がブレーキを踏めば車はスピードを落とすし、アクセルをふかせば加速します。一方EV車がソフトウエアでコントロールされているとすれば運転者の意思が車に伝達されず、勝手に急ブレーキがふまれたり、車が加速しっぱなしになってしまうなどの事態が起きる危険性はないのでしょうか。またEV車では充電の時間や電池からの発火などの問題も心配です。
EVの世界は激変しているようです。米テスラは会社設立20年ほどで世界一のEVメーカーになりました。最近そのテスラに代わって世界一に躍り出たのが中国のBYD(比亜迪)ですが、その会社は携帯電話のバッテリーメーカーからの異業種参入というから驚きです。
今後EVやガソリン・エンジンはどうなっていくのでしょう。私たちは今、大変動時代を生きているのかも知れません。
(なおこの文章は経済ジャーナリストである西 和久氏の記事を参考にして書いています。)