第487回 ふくの日

2月9日は語呂合わせから「ふく(ふぐ)の日」とされています。フグと呼ばれる魚はおよそ120種も生息しており,そのうち食用とする種としてはトラフグ,マフグなどが有名です。
フグと日本人の関りは古く,縄文時代の遺跡からもフグの骨が見つかっているとのことです。また,豊臣政権下の時代に行われた朝鮮出兵の際,兵士たちにフグ中毒が続出したために,秀吉はフグ食禁止令を出したという話もあります。

明治になって明治政府も,明治15年にフグを食べたものを罰する法令を出しましたが,下関でフグを食べた伊藤博文が,そのうまさに感心し,山口県に限りフグ食を解禁したというエピソードもあります。フグの醍醐味は魚でもなく肉でもないというような不思議な舌触りですね。そんなフグの歴史に想いをはせながら,今年こそどこかで味わってみたいものです。