第433回 回文の面白さ

皆さんは回文という文(文章)をご存知のことと思います。
回文は,「新聞紙(シンブンシ)」,「竹やぶ焼けた(タケヤブヤケタ)」がポピュラーです。
その他の回文としては,「わたし負けましたわ」,「世の中,バカなのよ」などがあります。

回文の歴史は古く,平安後期の歌学書にその例が見られるそうです。
江戸時代には縁起の良い初夢を見られるように宝船の絵に文朱のような回文和歌が書かれた紙を枕の下に入れて眠ったそうです。
これを見ると「だれがこんな回文を考えついたのか!」と驚きを隠せません。

もしみなさんが,塾を経営されておられるとしたら,いろいろな回文の例を紹介して子供たちと一緒に回文作りをしてみるのも面白いかも知れません。「奇抜なツバキ」「寝付きのいいキツネ」などの回文を考え出す子供も出てくるかも知れません。
ちなみに12月21日は「回文の日」だそうです。

〈江戸時代の回文和歌〉
「長き夜の遠(とお)の眠りの皆目覚め波乗り船の音の良きかな」