第329回 自分の健康な体に感謝!

尾籠な話で恐縮とは充分理解しつつ,しかし,あまりに驚異的な人体の機能の素晴らしさに感動したので,あえて話題にします。
それは「とてつもない肛門の機能」についてです。
(不快に思われる方は,ここで読むのをストップして下さい。なお,このお話も前回に引き続いて,山本健人著『すばらしい人体』を参考にしています。)
よく「自分の体は両親やご先祖様,さらにはSomething Greatからの借り物なので,大切に扱いなさい」などとも言われます。

私自身も,暴飲暴食をしたり,無理な生活をして体の調子を崩してしまったときなど,「大切な体を授けて下さったSomething Greatに対し,申し訳ない」と猛反省します。
さてみなさんは,何かのきっかけで肛門の手術を受け,肛門の機能が落ちてしまわれた方の悩みをご存じでしょうか。
それは「『実弾(便)』と『空砲(おなら)』の区別がつかない」ということです。

健康な人ならば,「これから体外へ発射されようとしているのは,空砲である。だから周りの人に悟られないように,うまく処理しよう」などと考えて行動することでしょう。
しかし,肛門の機能が落ちてしまわれた方はこの区別がつかず,ともかくトイレに行かねばならないそうです。
すると,トイレに行く回数が増え,生活はとても不便になるようです。
これではゆっくりと眠ることすらできず,オムツの装着も視野に入れねばなりません。

健康な肛門は,精密機械のようによくできた臓器であり,「下りてきたのは固体か液体か,はたまた気体か」ということを瞬時に見分けることができます。
さらに,固体と気体が同時に下りてきたときには,「固体を直腸内に残したまま,気体のみを体外に排出する」というような離れ業も披露できます。

今まで私は,「そんなことは当たり前のことだろう」と考えていましたが,そんな指摘をされると,とてつもない肛門の機能に尊敬の念すら抱くようになりました。
とかく日陰者で嫌われやすい肛門ですが,これからはもっと大切にしてあげねばと痛感しました。
さらに,自分の体の全てに対し,もっと労りの気持ちをもち,ケアしていかねばと気持ちを新たにしました。

今日は晴天,これから外出です。
日焼け止めをしっかり塗り,サングラスをかけて元気に出発しましょう!