第300回 スマホへの懸念

1月8日の日経新聞では、スマホなどを通じて使うアプリへの支出が、前年比30%増となり、過去最高を更新したと報じていました。このうちの7割強がゲームだそうです。人々のスマホ依存がますます進んでいるのでしょうか。

このような記事を読むと、以前ご紹介したアンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』の内容が気にかかります。

私自身もスマホを使うようになって、読書の時間が減ったことや、少し時間ができると、ついつい、フェイスブックを見てしまうことなどが気になっています。また、スマホの着信音が鳴ると、その内容が気掛かりで、集中力がそがれることも懸念しています。

それなりに自制心を備えた大人ですら、このような現状ですから、スマホを持った小・中・高生などの実状はどうなのか、ととても気掛かりです。

子ども達が、ラインなどを通じた友だちからの連絡の返事などに時間をとられ、勉学の時間が減ってしまうなどの懸念はないのでしょうか。前述の書によると、著者が住んでいるスウェーデンでは、うつ症状に悩む青少年や、「よく眠れない」などの睡眠時間の減少を訴える子どもの増加が問題になっているようです。これらの問題も、「スマホに依存する生活」により、引き起こされているようです。

著者によると、スマホの出現とその影響力に対し、人間の進化がまだ追いついていないために、このような問題が起きているようです。では、私たちはそれに対し、どう対応していったらよいのでしょうか。

まずは、毎日1~2時間はスマホをオフにする時間を作ったり、集中力が必要な作業や勉学の時間は、スマホを隣の部屋に置いておくような習慣をもつのが良いようです。また、特に大切なことは、どんな運動でもよいので、週に3回45分、できれば、息が切れて汗もかくまで体を動かすことをするのが良いようです。