第505回 コメの高騰
皆さんは今回のコメの高騰をどのように捉えておられるでしょうか。私はこれが今後の日本の食糧問題の先駆けとなる事件ではないかと感じています。
ところで,11月23日は勤労感謝の日です。この祝日は1948年に制定されました。その由来は神様にその年の穀物の恵みを感謝する新嘗(にいなめ・しんじょう)祭です。おいしい新米も,自然の恵み,すべての命は人々の働きがあって初めて食卓に並びます。それを心から感謝しましょうという主旨がこの祭日に秘められています。
ところが現実はどうでしょうか。
コメを作る人は減少し続け,高齢化が進んでいます。また,コメを作るには多くのノウハウが必要で,それを新しい人に伝えていかないと,「いざ増産」という時にはもう手遅れということになります。かと言って,コメを外国から輸入するという手段をとるにしても,その供給を制限されたり,高値を吹っ掛けられれば,たちまち日本全国がパニックに陥ることでしょう。
そういった意味でも「食料は武器」であり,そのことを理解しているアメリカやヨーロッパでは,農家に価格保証や所得補償をしているようです。
私自身は夏野菜やサラダにする葉物類は自作していますが,コメ作りまでには到底至りません。今後さらにコメや穀物の高騰や不足が続くように思われとても不安を感じますが,皆様のお考えはいかがでしょうか。