第284回 これからの世の中

先日私は、フェイスブックで、経済評論家である森永卓郎氏の文章を読んで、「なるほど」と共感しました。その骨子は次の通りです。

1.東京五輪について

来年の東京五輪までに、新型コロナが収束する保証はない。例え日本でコロナが収まったとしても、世界的規模で感染者が激減するとは限らない。

2.インバウンドについて

東京五輪ですら、以上のような状況なので、海外の人がかつてのように安心して日本に来てくれるとは考えにくい。よって、インバウンド需要がここ1~2年で戻るとは考えにくい。その戻りは5~10年先と考えた方がいいのではないか。

3.巣ごもり消費について

コロナによって、GAFAなどは増収を果たし、Uber Eatsなども伸びた。また、任天堂のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」も大ヒットした。しかし、このような傾向が今後持続するとは限らない。一時的にこれらで気を紛らわせても、実生活に戻ると、「なんだか空しい」「無駄な時間を過ごしてしまった」と感じる人が多いのではないか。やはり今後は、現実の世界で役立つ、実際に手に触れられるものに手間暇をかけたい、というニーズが高まるのではないか。

これらの文章を読んで、私は大いに同感しました。そして、「では森永氏は、次にどうしたか」ということを知って驚きました。それは、「家庭菜園を始めた」ということです。私は数年前から自宅の庭で、いろいろな花を植えたり、野菜を作ったりして楽しんでいます。家庭菜園のいいところは、ヴァーチャルでなくリアルであり、その複雑さと面白さは、ゲームなどの比ではないということ。そして、「収穫したものを食べて楽しめる」ということにあります。 私の家庭菜園での最初の敵は、毛虫の大群でした。次はヤスデ、その次はダンゴムシ、そして今の敵はナメクジです。また、ウドンコ病などのカビの発生も強敵です。これらが大発生すると、せっかく育てた野菜が台無しになります。逆に、それらの発生をうまく抑えこむと、大収穫が得られ、毎日の食卓が賑わいます。