第280回 「おにぎり」と「おむすび」

皆さんは、「おにぎり」と「おむすび」では、どちらの言葉をよく使いますか。「おにぎり」と「おむすび」の呼び分けについては、形の違いや地域による違いなど、諸説あるようですが、元々は同じものを表すようです。

ところで、あまり知られていませんが、6月18日は「おにぎりの日」です。この日とされたのは、語呂合わせではありません。弥生時代の「おにぎり」が発見されたことに由来します。1987年に石川県旧鹿西町(ろくせいまち)にある弥生時代の集落跡から、もち米を蒸した後、焼いて作られた「チマキ」のような炭化米が出土しました。これが「おにぎり」のルーツで、鹿西町の「ろく」をとって、「6月」。そして毎月18日は米食の日なので、6月18日が「おにぎりの日」となりました。

ちなみに、「おむすび」の日もあるのです。それは1月17日です。阪神大震災の際、避難した人に炊き出しの「おむすび」が配られ、多くの人から感謝されました。このことに由来して、その日が「おむすびの日」になったようです。「おにぎりの日」も「おむすびの日」もあるなんて、さすが日本という感じで面白いですね。