第279回 教育界に黒船到来!「42Tokyo」

私は先日、ある経営コンサルタントの方が発行している経営情報レポートを読みました。「42」は、授業なし、教科書なし、先生ゼロ、24時間365日開講、完全無料で、しかも就職率100%という画期的な教育機関だそうです。

「42」は、2013年にパリで開校した私立のコンピュータープログラマー養成校です。ただし、単なるプログラミングを指導するというのではなく、本質的に優秀な人材を育成する教育機関です。「42」は世界15ヶ所にキャンパスを展開しており、「42Tokyo」は2020年に開校予定です。

「42」の入学試験はユニークです。受験者は試験当日に何の説明も与えられず、1枚のセキュリティカードを渡されます。それから後は全て自分で考えたり、周りの受験生と協力したりして課題を解いていきます。これが4週間も続くのだそうです。そして、その過酷な試験をパスした者だけが入学を許可されます。その後も同じ事が続きます。生徒はここで、仲間と協力し合う大切さも学んでいき、人間としても成長を遂げていくとのことです。

このような教育を通じ、「何度失敗しても諦めずに、責任を持って目標を達成できる人材」が育っていくとのことです。そして、その卒業生の大半は、GAFAクラスの超優良企業に就職したり、自ら起業したりしていくとのことです。

今、世の中は「働き方改革」が奨励されており、「仕事はそこそこ」という風潮が蔓延しています。しかし、それに浸っているばかりでは、飛び抜けた人材は育ってはいかないことでしょう。これからは、この「42」のような学校の卒業生が、世の中をリードしていくのかもしれません。