第186回 金さん銀さんの口の秘密

少し前の話になりますが、皆さんは金さん銀さんを覚えておられるでしょうか。ある歯科医が、百歳を超えた金さん銀さんの口の中を見て、大変驚いたそうです。それは、舌がとてもきれいだったからです。

お二人は、朝起きて洗面をした後、舌の掃除をしていたのです。口の中をきれいにしてから朝御飯を食べるという習慣は、戦前まで普通に行われていたようです。歯周病菌は、普段胃の中に住んでいるそうです。そして、夜寝ている間に胃から上がって、舌の奥のところに住みつくのだそうです。

だから、朝起きたらまず舌の掃除をすることが大切だそうです。舌にはいろいろなものが付いています。例えばカビの一種のカンジタ菌です。歯周病菌は、そのカンジタ菌をエサにして繁殖するそうです。だから、舌の掃除をしてそれを取り除くことが大切とのことです。

その時の掃除のポイントは、歯ブラシでなく、シリコン製のタンクリーナーを使うことのようです。歯ブラシのような硬い材質のものを使うと、食べ物の味を感じる「味蕾」を傷付けてしまう恐れがあるからです。

私自身は親譲りの歯周病に時々悩まされています。そこで、毎朝タンクリーナーを使うようにしました。すると、口の中の状態がとてもよくなったと同時にうれしいことが加わりました。それは、味覚が繊細になったということです。特に、ルッコラなどの野菜の苦味や緑茶の渋味などがよく感じられるようになりました。ご興味をお持ちの方は、是非お試し下さい。