第182回 最近の若者の学力
先日、取引先金融機関の支店長と話す機会がありました。「今ちょうど新入社員の研修期間中なのだが、年々、新入社員のレベルが下がってきているので頭を悩ませている。」とのことでした。例えば、「100万円を○月○日から△月△日まで、日利○%で貸し付けた場合、その利息はいくらになるか、計算しなさい。」という問題の正答率がどんどん下がっているとのことです。
私共の教材である「割合はかせ」にしても、その教材を中学生や高校生に使わせているケースもあるので、その情報は「さもありなん」と思いました。その利息計算を間違う背景には、割合の計算が苦手であることだけでなく、もっと深いところにもあるようです。
例えば、「各月はそれぞれ何日あるか」などの基本的な知識です。私たちの世代は、その知識について「西向く士」などと言いながら覚えましたが、今の世代の子どもたちは、それがあいまいになっているのでしょうか。
今、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』という本が話題になっています。子どもたちの読解力や学力がどんどん下がっているとしたら、それは重大な問題です。また、それは「塾の出番がきた」とも言えます。私共では現在、読解力や論理的思考力を向上させる教材の開発に取り組んでいますが、それによって、少しでも子どもたちの学力アップに貢献できたらと思っています。