第150回 言葉の変遷
ある新聞のコラムで、梯(かけはし)久美子氏(1961年生まれ)のエッセーを読みました。そこでは、ここ半世紀にわたる言葉の変遷が書かれており、とても興味深く読みました。
例えば、今は「ハンガー」とよぶのがあたりまえになっていますが、確かに私の小さい頃は「衣紋(えもん)掛け」とよんでいました。また、「スプーン」は「お匙(さじ)」でした。梯氏は私より13歳年下ですが、同年代の懐かしさを感じました。
その他にも「コーヒーカップ」は昔は「コーヒー茶碗(ぢゃわん)」とよんでいたし、「ジーンズ」は「ジーパン」でした。今は「ネイル」ですが、昔は「マニキュア」でした。今「マニキュア」などという言葉を使うと、笑われてしまうかもしれません。
さて、これからどうなるかと氏が注目している言葉が「フライヤー」だそうです。私がこの言葉に初めて出会ったのは数年前ですが、最初はこの言葉の意味がわかりませんでした。「何か飛ぶもの?」という感じでした。よく調べると、「チラシ」のことだと知って、なぜ「チラシ」ではだめなんだろうと思いました。今の若い人の感覚では、「チラシ」はださいイメージで、「フライヤー」ならかっこいい響きがあるからかもしれません。
言葉の変遷について、もっといろいろ調べてみると、おもしろいかもしれないと感じました。