第145回 AIの波

先日、AI革命についてのセミナーに行ってきました。それを聞いて、今後世の中がどう変化していくのか、おぼろげながら分かった気がしました。
今後数年間のうちに、AIは必ず私たちの生活や仕事の中に入ってくることでしょう。

例えば、焼きたてのパンを売り物にしているパン屋さんについて、考えてみましょう。そのパン屋さんに、新人のアルバイトの人が入ってきたとします。初めにその人は、どんなことで困るでしょうか。

それは、たくさんあるパンの種類とその値段を覚えることです。それらは、見た目はほとんど変わらないのに、中身や値段が皆、違います。そのために全部覚えきれず、レジ打ちに時間がかかったり、ミスをしてお客さんのクレームになったりしがちです。

そこで登場するのが、パン屋さんの画像認識システムです。これはベーカリースキャンといって、すでに導入されているものです。その仕組みは次の通りです。
1)お客さんがトレーにパンを載せ、レジ横のテーブルにそのトレーを載せる。
2)テーブルの上にはカメラがついていて、そのカメラでトレーのパンを写す。すると、パソコンの画面に映ったパンの画像にかぶさって、パンの名前と金額が表示される。

3)レジの人もお客もその画像を確認し、合計金額を知り、お客はその金額を支払う。
いかがでしょうか。このようなシステムを導入すれば、新人のアルバイトの人は、パンの名前も金額も覚える必要がないため、初日からでもレジに立つことができることでしょう。
これは、AI利用のほんの一例ですが、今後、このような場面は生活の至る所で見られるようになることでしょう。