第58回 「いただきます」の意味

私は以前、食事の作法を教えていただいたことがあります。西洋では、ナイフとフォークは縦に置きますが、日本では、箸は横に置きます。また、箸先は左に向けます。これには意味があるそうです。

箸を横向きに置くことは、食べ物と自分の間に一本線を引くことを表します。そして、それは自分自身の汚れを相手に移さないようにし、目の前の命ある食べ物を大切に思う気持ちを表すのだそうです。また、箸先を左に向けるのも、太陽が東から昇るときのエネルギーを箸先から取り入れるという意味があるそうです。また、「いただきます」という言葉は、「命を頂く」という意味に加え、「多くの人々の気持ちや思いやり、そして生きるための知恵を頂く」という意味も含まれているそうです。

食事を食べるときは、心から「いただきます」と唱えて、美しい作法で頂きたいものです。