第537回 校長先生ってどんな人がなるの?

私たち塾業界の関係者は公教育に携わる方々の世界とは直接関りはありません。しかし,その組織や内実にはそれなりに興味があり,色々と知りたいところです。
例えば,校長先生はどんな人が選ばれるのでしょうか。
私は当然,長い期間に渡り教師や教頭の仕事を経験し,それなりに教育現場を熟知した人が選ばれるものだと思っていました。ところが『素人校長ばたばた日記』川田公長著〈フォレスト出版〉を読んでみて「まったく畑違いの人が校長に選ばれるケースもあるのだ」と,大変驚きました。

川田氏は33年間,地方公務員としてある県庁に勤めていました。1月のある日,氏が県庁の学事文書課のデスクで仕事をしていると,上司から「ちょっと部長室に来てもらっていいですか。」との声がかかりました。勧められるままにソファに座るといきなり上司から「4月からある商業高校の校長として働いてもらうことになりました。」と告げられました。驚いて咄嗟に出た言葉は「私,教員免許を持っていませんが…。」でしたが,校長や教頭はそれがなくてもできるとのこと,引き受けざるを得ませんでした。

校長になってからは県庁との仕事の違いに驚くことばかり。期待していた「生徒との交流」は少なく,教員や教育委員会とのやりとりが中心。特に出張の多さには閉口されたようです。

この本を読んで感じたことは,会議の運営や人間関係の調整の煩雑さ。私どものような小さな会社では,何か問題があると,私とスタッフ一同がすぐに集まり,話し合って即座に決めて実行に移しますが,学校の組織ではなかなかそうもいかないようです。学校の組織や校長先生の実状にご興味がおありの方は,ご一読をお勧めします。