第499回 ウソを見破るテクニック
先日,日本講演新聞で一般社団法人日本刑事技術協会 代表理事の森透匡氏の講演ダイジェスト文を興味深く読みました。氏は警察官として27年,刑事として20年勤務されました。この間,2,000名以上の取り調べや事情聴取を行ってきました。
よくドラマや映画では,容疑者に対して怒鳴ったり,机を叩いたりして自白をさせようとするシーンがありますが,それは全く逆効果のようです。自白させるポイントは3つあるそうで,その1つは「相手を人として尊重した上で話をすること」だそうです。それらを知って「なるほど」と思いました。
また,「ウソを見抜くためのサイン」についても面白く読みました。
ウソのサインには「仕草」が10種類,「話し方」が19種類あるそうです。例えば,「仕草のサイン」の1つには「顔に手をやる仕草」があります。人の脳はウソをつくと,顔や鼻などを無意識に触ってしまうようにできているそうです。
また,「話し方のサイン」としては,直球で質問した時に,「相手が明確に否定するかどうか」でも見分けられるようです。例えば,夫が妻から「今日どこで飲んできたの?」と質問されたとします。この時,別にやましいことがないとしたら「銀座だよ」とストレートに答えるのが普通ですが,そうでないとすると「えっ,どこで飲んできたって?」とか質問を繰り返したりする傾向があるようです。
その他,興味深い話が盛りだくさんでした。ご興味をお持ちの方は森氏が書かれた『ウソや隠し事を暴く全技術』〈日本実業出版社〉をお読み下さい。