第468回 羊は英語で何と言う?
宮崎県で英語教室を開いている川畑育子さんの話を日本講演新聞で知り,とても面白いと思ったのでご紹介します。
川畑さんは,宮崎国際大学を卒業後,米国シカゴに9年間滞在し,その後宮崎で英語教室を開きました。
私自身も塾を開設した当初は同じような気持ちを抱きましたが,「お月謝を頂いている以上,何か目に見える成果を出さねばならない」という気負った心で子どもたちに接していました。そんな気持ちでいると,川畑さんが必死になればなるほど子どもたちは緊張し,萎縮するようになりました。子どもたちは「先生は『間違ってもいいからね』と言うけれど,結局正解を求めている。だから失敗しちゃいけないんだ」と思ってしまうのです。
そんな状況に悩みながら授業をしている時,教室で子どもたちに「階段」の絵を見せながら「What’s this?(これは何?)」という質問をしました。するとある子が自信満々に「Kaidan!」と答えました。教室は爆笑の渦! それをきっかけにして,子どもたちに「正解でなくてもいいんだ。思ったことを自由に発言しよう!」という気持ちが伝わり,その後はのびのびと自分のアイデアを口にするようになったとのことです。
ちなみに「羊は英語で何と言うの?」という質問にある生徒は「メェー!」と答え,これも大爆笑だったそうです。
このようなエピソードや場の雰囲気は,家庭や職場の中にも通じることかもしれませんね。