第422回 ミネラル不足や添加物の話

今,日本には添加物入りの食品がたくさん出回っています。国が認可した添加物なら,常識的な摂取量であれば人体に影響が出ないものなのでしょうか。

日本という国は,添加物も農薬も「明らかな危険性」がない限り,使用禁止にはなりません。一方,ヨーロッパ諸国は「明らかな安全性」がない限り,使用できません。このことから,日本人である私たちは,一人ひとりがしっかりした情報を持ち,添加物に対処することが大切です。まず知っておくべきことは,「なぜ添加物を極力取らない方がいいのか」ということです。それは「添加物が体の組織にダメージを与えるから」という理由からではありません。添加物の大きな問題点は,「添加物が体に入ってくると,体内に蓄えられているミネラル成分が,添加物の分解,代謝,解毒に使われてしまう」ということにあります。その結果,体の抵抗力が弱まってしまい,体にだるさを覚えたり,風邪などの病気にかかりやすくなってしまうのです。例えば,一人暮らしの若い会社員が,全食コンビニのお弁当で済ませているとします。それでも一応カロリーは満たされ,お腹は一杯になるかもしれません。しかし,ここで知っておくべきことは,これらのお惣菜には業務用の水煮野菜が多く使われているということです。これらは切った野菜を茹でたものですから,野菜の中に含まれているカルシウム,マグネシウムなどのミネラル分が抜け落ちています。また,カット野菜やパック野菜にしても,野菜に付いている大腸菌などを殺菌消毒するために,しっかり洗浄されています。そのため,水溶性のマグネシウムやカリウムなどが抜けています。このような食品ばかりを食べていると,ミネラル不足から体の不調をきたしたり,病気にかかりやすい体になってしまうのです。

このような現状に加えて,さらに添加物が加わった食品をたくさん食べると,どういったことになるでしょうか。それでなくても体はミネラル不足に陥っているのに,添加物を摂取すると腸に悪影響を及ぼし,ミネラルの吸収が邪魔されてしまうのです。その結果,体はますます悪い方向へ向かってしまいます。

さて,数多くの添加物の中で,もっとも避けたいものは何でしょうか。それは人工甘味料です。よく,カロリーゼロをうたっている飲み物があり,それらは一見体に良さそうな印象を与えます。しかし,最近の研究からは,それらは逆に,糖尿病やガンのリスクを高めやすいとのことです。ちなみに人工甘味料には,次のような成分が挙げられます。そして,それらの含有の有無は,食品の表示で見分けることができます。「アスパルテーム」「スクラロース」「アセスルファムカリウム」「サッカリンナトリウム」「ネオテーム」「アドバンテーム」

以上の内容は『ワースト添加物』中戸川貢著〈(株)ユサブル〉を参考にして書いたものです。「なぜか体調が不良である」などと悩んでいる方,「最近元気がなく,病気がちである」等,心当たりのある方は,添加物の摂り過ぎや,ミネラル不足が影響しているかもしれません。そんな方はこの書籍を紐解いてみてはいかがでしょうか。