第414回 チャットGTP,塾で活用

日経新聞7月30日号では,「チャットGTP,塾で活用」の標題で,チャットGTP(以下GTPと略)について報道されていました。「東進ハイスクール」を運営するナガセは,GTPを活用し,英作文を添削する機能を開発中とのことです。それは生徒が書いた英作文を,AIが単語や文法の間違いを指摘したり,適切な表現の言い換え案も提示するというものです。
従来の英作文学習では,生徒が書いた英作文は,学校や塾の先生に添削してもらうというのが主流です。この仕事をGTPが肩代わりしてくれるのですから,担当の先生は大助かりというところでしょうか。そしてこのシステムは今後,数学の証明問題の答案添削にも機能が拡大されていくようです。

また,AI教材を手掛ける atama plus も,次のようなシステムを活用中とのことです。それはAI教材が生徒ごとに苦手な英単語を演習履歴から判別し,その単語を含む物語文をGTPが作成するというものです。GTPはそこまでできるのですね。

さらにベネッセHDや学研HDも,独自のシステムを開発中とのことです。

今後,生成AIは教育の質を高める可能性を秘めている反面,教育関係に携わる人の仕事を奪ってしまうという懸念もあります。塾としても,AIに代替されない分野に力を入れるなどして,生き残りを考えていく必要もありそうです。