第412回 言葉の捉え方の大切さ

ある小冊子を読んでいる時,興味深い文章に出会いました。それは,かの有名な女優さんであるオードリー・ヘップバーンの逸話です。

彼女は1940年代に起こった第二次世界大戦下で大変苦労の多い十代を過ごしました。食べるものもなくなり,チューリップの球根などを食べて命をつないだときもあったようです。そのときに彼女の助けになったのが,現在のユニセフの前身である「連合国救済復興機関」から届けられた食料や医薬品だったそうです。
(余談ですが,70年代後半以降に彼女がユニセフ親善大使として,恵まれない人々への援助活動に献身したのは,少女時代に助けられたことへの恩返しだったようです。)

さて,彼女はそのような苦難の多い日々に,いつも次のような言葉をつぶやき,自分自身を励ましていたとのことです。

「この世に不可能なことなどないわ。Impossible(不可能)という言葉は,I’m possible.(私にはできる)と書いてあるのだから」

私はこれを知って,「何と素晴らしい言葉の捉え方だろう」と感心しました。

彼女は日々このような考え方で生きてこられたので,あのような立派な女優さんになられたのでしょう。私がまだ塾を運営していたなら,この「Impossible と I’m possible.の話」は,ぜひ塾生たちに伝えたいものだと思いました。