第372回 中学1年生の1学期中間テスト英語の内容

先日,京都府下で塾をされている先生から,中1英語の中間テストの問題のコピーを頂きました。それを見て,「やはり想像していた通りだ!」と思いました。それはそのテスト問題が,従来実施されてきた中間テストのものと比べ,格段に難しくなっていたからです。例えば,そこにはこんな問題も載っていました。「新しく来られたAETのJamie先生に,自分のことを知ってもらうための自己紹介を,英語で5文以上書きなさい。」

この問題で得点できるようになるには,テストの現場で「次のような英作文を書ける」という力が求められます。

My name is Minoru Torii.
I live in Kyoto.
I like tennis very much.
I have a sister.
Her name is Tomoka.

いかがでしょうか。

小学校では耳から聴き取る英語の学習がほとんどで,英文法の学習は皆無といっても言い過ぎではありません。そのような環境下で英語教育を受けてきた子どもたちが,中学に入って2カ月もしないうちに,このような英作文を書けるようになるのでしょうか。

子どもの気持ちになってみれば,「何これ!いきなりこんな問題を出されてもできるわけないよ!」ということにならないでしょうか。

塾の立場としては,このような問題を解決するには,小6のうちから次のようなことをマスターできるコースを設置し,塾生の英語力をアップさせておくことが最良と思います。
(1)基本となる英文法を指導し,簡単な英文を作れる土台を作っておく。
(2)小学校,中学校で学ぶ重要英単語(約350語)の読み書きができるようにしておく。

塾はコロナの問題などで厳しい環境の中にありますが,小6の冬期ぐらいからこのようなコースを設置し,小6生を集めていけば,一つの活路を見出すことができるのではないでしょうか。