第302回 「日本人が生きる七つの知恵」

先日、東京に住む私の友人が、これからの日本を担う若者に向けて「日本人が生きる七つの知恵」という本を出版しました。

現代の日本人は、ともすると日本の文化や良さを忘れ、そのなよなよとした頼りない現実を見て、自信を失いかけているところがあります。そして、日本の伝統行事や儀礼を軽視しがちです。

しかし、その日本の伝統行事などの根っこの部分には日本人の「優しい連帯の心根」の物語が横たわっています。それは、千変万化する豊穣な自然の中でこそ育まれたもので、具体的には、たくさんのものが共存することを許し、いろいろな価値を認め合う寛容さでもあります。

そしてそれは、たくさんのものがお互いに生かしあって助け合う共生のリズムをもっています。この本では、日本人の中に継承されているこの「優しい連帯の心根」を七つの知恵に分類してわかりやすく解説しています。

例えば、日本の着物では花や鳥など自然の風景を図柄にしています。これは日本人にとっては何の不思議もありません。しかし、世界的な目線で見ると、他のどの民族衣装も自然の風景を取り込んだものはありません。

この本では、このように、「日本人にとっては当たり前のことでも、世界的に見るととてもすばらしいこと」などを取り上げ、日本の特異性や美点を指摘しています。特に日本の風景や伝統行事などについて1年がかりで集められた200枚の写真が美しく、日本人の原点をよみがえらせてくれます。

私はこの本を読んで、忘れかけていたり、軽視しがちな日本の伝統の大切さを改めて感じとることができました。また、日本の良さを再確認でき、日本人としての誇りも再認識できました。この本にご興味をお持ちの方は、ぜひこちらをクリックして詳細をご覧下さい。

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