第297回 自転車と戦国時代
世の中はコロナで大変ですが、私は自宅と会社を毎日自転車で往復し、ひたすら仕事に没頭するという生活を送り、コロナから遠ざかっています。
さて、自転車と戦国時代というと、それらにはどんな関係があるのでしょうか。私は『日本講演新聞』で、花まるグループ講師の狩野崇氏の講演のダイジェスト文を読んで「なるほど」と感心しました。
氏が大阪府堺市を旅したとき、レンタサイクル店に置いてある自転車の充実度と豊富さに驚いたそうです。堺市というと、戦国時代に多くの火縄銃が生産されたことで有名です。それから時代が下って、明治の初め頃、日本に自転車が伝わってきました。その時の自転車はとても高価でしたが、よく故障したそうです。でも国内に修理できる人はいませんでした。そんな中、自転車の修理や部品作り、そして自転車作りを手掛けたのが堺の元鉄砲職人だったそうです。戦国時代からの金属加工の技術が、ここで生かされたそうです。
堺市のレンタサイクル店の自転車が充実していた背景には、こんな経緯があったのですね。このようなことを知って、私も編集が終わって時間のゆとりができ、コロナも収まったら、堺市を是非訪ねてみたくなりました。