第260回 変化する中国
私は、ある経営コンサルタントの方の記事を読んで衝撃を受けました。以下は、それをもとにした私のレポートです。
中国は一党独裁の国なので、国家戦略も法律も国民の同意を得ずに変えられます。そこで、中国はその強みを生かして、14億人という膨大な国民を使い、他国にはできない「総デジタル化」という社会を変える実証実験を進めているそうです。米国の調査会社IDCの報告書によると、中国の監視カメラは、2020年までに27億6千万台に達するそうです。これは、日本の500万台と比べると桁違いな数です。これによって、中国では歩行者だけでなく、自動車、電車、飛行機などの位置情報も全て収集されているとのことです。
これらの設備と顔認証システムによって、個人が特定され、誰がいつどこを歩いていたのかまでもわかってしまうそうです。その一例として、6万人の観衆が集まるコンサートで、警察官が自分の顔にかけている顔認証サングラスを使って逃亡犯を捕まえる、というような場面も生まれています。
また中国では、自動運転の実験も積極的に行われているようです。自動運転車が普及すると、自家用車が不要になり、駐車場もいらなくなり、渋滞も交通事故もなくなるとのことです。
また、中国では出前も進化していて、GPS付きのスマホで料理を注文すれば、その人がどこにいても、その人のいるところにその出前が届くそうです。このシステムに自動運転が加わったらどうなるのでしょうか。これから中国を先頭として、世の中はどのように変化していくのでしょうか。