第16回 対話力の大切さ

社会科の歴史の教材を作っているときに、室町時代に生まれた「惣(そう)」という農民の自治組織のことを学びました。それは有力な農民のもとで寄り合いを開いて、村の掟を決めたり、いろいろな問題を話し合ったりした組織です。

日本では、このような時代から「対話力」を培ってきました。また、私が小学生の頃(60年ほど前)には、ご近所同士や家庭内でもたくさんの会話があったように記憶しています。

ところが最近はどうでしょうか。ご近所同士の会話もなくなり、家庭内でもそれぞれが孤立するような風潮が広まってきたように感じます。社会においても、だれかが何かについて発言すると、それに対して「対話をする」「意見を交換する」というより、「一方的に攻撃し、口を塞いでしまう」というようなことが多く見られるように思います。

私自身も、もっともっと人のいうことに耳を傾け、自分の意見もしっかり述べながら「対話」を心掛けたいと思います。