第121回 介護や看護での現場の言葉遣い

昨年、少し腰を痛めて入院したことがあります。その時、看護師さんには2タイプあることがわかり、少なからぬ違和感を抱きました。
まず、第一のタイプの看護師さんは、次のような口調で話します。
「鳥居さん、おはようございます。お加減はいかがですか。」
それに対して私が、
「とても調子がいいです。ありがとうございます。」
と答えると、
「それは良かったですね。」
と返します。

もう一つのタイプの看護師さんは、次のような口調です。
「鳥居さん、おはよう。調子はどう?」
それに対して私が
「とても調子がいいです。ありがとうございます。」
と答えると、
「それは良かったね。」
と返します。いかがでしょうか。この2つのタイプに対し、皆さんはどうお感じになられますか。

このような会話が、看護だけでなく、介護の現場でも起こっているようです。つまり、病人や利用者に対して、丁寧語ではなく、タメ口(友達口調の言葉)で話す看護師さんや介護の方がいるということです。タメ口を使う人は、「親しみやすいから」というのが理由のようです。しかし、例えば食堂に入って、その店でアルバイトしている高校生から、
「いらっしゃい。何食べるの?」
などと言われたら、どんな気分になるでしょうか。

私は、介護や看護の現場においては、ケアする人、ケアされる人が、それぞれ相手に敬意を持ち、丁寧語を使って会話することが大切だと思います。