第100回 「鯖や」のこだわり

大阪府豊中市に本社がある「鯖や」は、大阪、京都、東京、神戸など十数の店舗をもち、サバを専門に販売しています。

今、日本のサバの漁獲量は、1985年頃に比べると、6割近くに減っています。しかも、中国などの漁船が公海上での水揚げ量を増やしているため、最近では小ぶりのサバしか出回りません。

そんな中、「鯖や」は東北近海で捕れた脂の乗ったサバを「とろサバ」として販売するなど、サバに特化したビジネスをしています。「鯖や」は徹底的に「サバ」にこだわり、ランチタイムの営業時間開始を11時38(サバ)分、閉店時間は23時38分、店によっては座席数まで38席だそうです。

また、「鯖や」はサバの養殖にも熱心で、地下深くから汲み上げた海水を使い、卵から養殖しているそうです。このようにすると、寄生虫がつかないサバができるため、普通のサバでは実現不可能なサバの刺身まで食べられるそうです。また、「鯖や」は鯖の畜養にも挑戦しています。つまり、捕れた小ぶりのサバを専用のいけすで大きく育て、それを販売するという方法です。

このような、サバ一筋の「鯖や」の経営方針を知り、とても刺激になりました。