第99回 ハーツレンタカーの凄さ

日本では、空港などでレンタカーを借りる際には、まず空港まで迎えの車が来ます。そして、その飛行機に乗っている人でレンタカーを借りる人が全員揃ったところでその車が発車し、レンタカー事務所に向かいます。事務所に着くと、免許証の提示や、書類の作成があり、またそこで時間が費やされます。そして最後に車の傷がどこにあるかなどの確認があり、やっと車が借りられます。ここに至るまで、最低でも30分は必要です。

一方、ハーツレンタカーの顧客がレンタカーを借りるときの手順は次の通りだそうです。
(1)飛行機から降りたら、レンタカー事務所に寄ることもなく、駐車場脇の電光掲示板で、自分の名前と駐車場番号を確認する。
(2)そこに行くと、鍵付きの車が用意されているので、エンジンをかけ、専用ゲートで係員に免許証を見せる。

たったこの2つだけだそうです。これは、優良顧客専用の「ハーツGoldプラス・リワーズ」というシステムです。顧客は氏名、生年月日、運転免許証、クレジットカード番号の4つの情報を登録しておくだけです。そうすれば、世界147カ国、約8100ヶ所でこのような便利なシステムが利用できるそうです。

レンタカーサービスで顧客が本当に喜ぶのは、車種の拡充でも低料金化でもなく、貸し出し手続きの簡素化にあるようです。このように、「顧客がその会社から離れたくても離れられない工夫をする」ことの大切さを感じました。