第92回 「弥生時代3990回」とは何の数字?

鎌倉時代2645回、江戸時代1465回、そして現代620回。これらの数字は何を示すものかご存知ですか。

正解は「1回の食事あたりの噛む回数」です。

御承知のように、現代人はハンバーグやスパゲッティなど、軟らかいものを好んで食べるようになっています。また、忙しいビジネスパーソンなどは、掻き込むようにして食事し、すぐまた仕事をするなどの生活を送っています。それらの結果がこれで、現代人の噛む回数は、弥生時代の人々の6分の1となっているようです。

皆さんは、一口あたり何回噛んでいるでしょうか。日本咀嚼学会では、一口およそ30回、一食当たり1500回噛んで食べることを勧めています。私もある本で噛むことの大切さを知り、一口につき50回噛むようにしています。こうすると、食事の時間はかかりますが、唾液も良く出て、胃の負担も軽くなり、消化吸収も良くなります。

このような習慣を身につけるためのポイントは、2つです。1つ目は、口に食べ物を入れたらすぐに箸を置くことです。こうすると、噛んでいる最中に次の食物を口に入れるのを防げます。2つ目は、回数を数える習慣をつけることです。これらは、面倒なことかも知れませんが、興味をお持ちの方は試してみて下さい。私はこの習慣を身につけてから、体調がとても良くなったと感じています。