第4回 スナバとスタバ

皆さんはスナバ珈琲というお店をご存知ですか。それは、鳥取県にあるコーヒー店です。

鳥取県は全国で唯一、スターバックスがない県として知られていましたが、今年5月にスタバが鳥取駅前にできました。これでスタバは全国47都道府県すべてに出店したことになります。

スナバ珈琲はそのわずか1年前に、同じ鳥取駅前に開店したコーヒー店で、スタバの進出は大ピンチとなりました。

ここでスナバ珈琲が何をしたかというと、「スタバが開店してから5日間の間、スタバのレシートをスナバ珈琲に持ってきてくれれば、スナバ珈琲のコーヒー(324円)を半額(162円)で提供する」という企画を「大ピンチキャンペーン」と銘打って行ったそうです。

スナバ珈琲のコーヒーは、昔ながらのサイフォンを使い、丁寧にいれるのが自慢だそうで、このキャンペーンでは「味では絶対負けないし、是非飲み比べてほしい」という強い自信が見て取れます。
このキャンペーンは地元メディアばかりでなく、全国のメディアにも取り上げられたとのことで、スナバ珈琲は全国的にも注目を集めました。さらに、「鳥取に観光に行きたい」という人も増えるくらい、インパクトを与えたそうです。

私はこのニュースを知って、大手塾が地元中小塾のテリトリーに進出した姿を想像しました。
中小塾の経営者の中には、「もう駄目だ、お終いだ」と考える人もいるかも知れませんが、「ピンチはチャンスだ」と考える人もいることでしょう。

いかにピンチと思われることが起きても、「打つ手は無限にある」と考えれば良い手だてが生まれてくるのかも知れません。