第194回 ヤバいの語源

「ヤバい」という言葉は、本来「危ない」という意味を表します。それが今では「このケーキ、ヤバい!」などのように使われ、「おいしい」という意味まで持つようになりました。では、その「ヤバい」の語源は何なのでしょうか。

1つ目の説は、「厄場(やくば)」から転じて「ヤバ」になったというものだそうです。厄場とは、江戸時代に犯罪者を収容する牢屋のことです。そこで、「やくば」という言葉は、「牢獄へ入れられるような危ない橋を渡る」という意味で使われ、それが「ヤバい」になったようです。

2つ目の説は、江戸時代に庶民が的当ての矢で遊んだ、遊技場である「矢場(ヤバ)」からきたというものです。そこで働いている人は、矢を回収するときに危険が一杯でした。そのため、危ないことを「ヤバい」というようになったとのことです。

さて、「危ない」という意味を表す言葉が「おいしい」という意味も表すとは、驚きです。江戸時代の人々もビックリすることでしょう。