第83回 「生き返り」を求めた縄文人
人は誰でも「死にたくない」という意識をもっています。また、「生き返る」ことも求めています。縄文人も「生き返り」を強く求めていたとのことで、北海道考古学会会長の大島直行氏の講演を記録した文を興味深く読みました。
「生き返り」のシンボルには、水や蛇があるそうです。水は「絶えず流れ続ける」ということで「生き返り」や「再生」のシンボルとなり、蛇は次々と脱皮をするなどから、「再生」の象徴になったとのことです。
今でも水を出すときにひねる場所を指して「蛇口」といいますが、この言葉の中にも縄文人の意識が入っているそうです。確かに、水が出るところを「蛇の口」というのは何か理由があるからでしょう。大島氏の説は、とても興味深く感じられました。